「はじめての耐震診断」セミナー (2024/6/25・7/5)

東京6/25(火)・大阪7/5(金)の2会場で「はじめての耐震診断 ~現地調査から耐震補強、見積まで~」セミナーを開催いたしました。
2024年1月1日に発生した能登半島地震に関連し、インテグラルでは過去9回にわたり現地入りし、被害調査を行ってきました。このセミナーでは、その調査結果から被害状況を正しく知り、これから起こりうる大地震に備えるために、耐震診断の現地調査から耐震補強、見積までの診断フローと補強計画のポイントを学んでいただくという趣旨で企画いたしました。初夏の暑さの中、どちらのセミナーも遠方から多くの方にご参加いただきました。

■ 第一部 令和6年能登半島地震 調査報告


第一部では令和6年能登半島地震について、インテグラルが調査した被害状況を報告しました。石川県では近年、震度5強~6強の大きな地震が数年おきに発生していました。そして2024年1月に震度7の大地震が発生し、今でも復旧作業が続いています。
今回の調査報告では、地震の前後で倒壊してしまった住宅と倒壊を免れた住宅について、2007年と2024年の地震後の状況を比較検証し、地震に強かった家・弱かった家の違いについて報告しました。

また今回の地震で倒壊してしまったある重要文化財を、実際の図面を基にホームズ君「耐震診断Pro」にデータ入力して再現し、3つの判定方法を使って耐震診断した結果も報告しました。一度過去に耐震補強した重要文化財である伝統建築物が、なぜ今回の地震で倒壊してしまったのか、どこが弱点だったのか、参加者はとても興味をもって講義に集中していました。

■ 第二部 ホームズ君ではじめる耐震診断 ~現地調査から耐震補強、見積まで~ 


第二部では、耐震診断をこれから始める方向けに、改めて現地調査のフローから、一般診断法/精密診断法1、それぞれの診断方法の違いについて、ポイントを踏まえて解説しました。特に住宅においては精密診断法1を使った詳細な耐震診断の必要性を感じていただけたと思います。

またホームズ君「耐震診断Pro」を用いて、間取りの入力から耐震診断、耐震3Dビューアまでの一連の操作デモを見ながら、基本操作の解説をしました。ほかにも、便利な機能をいくつか紹介したところ、参加者アンケートに「長年使ってるけど、便利な機能を知れてよかった」とのご感想をいただきました。これからも様々な機能をご紹介していきますので、ご期待ください。


新耐震基準の住宅であっても、1981年~2000年に建築された住宅は、耐震性が不足している事が過去の地震被害等から分かってきています。それらの建物をあわせると耐震化率は約50%程度しかないのが現状で、耐震診断、耐震補強を今後ますます進めていく必要があります。

今回のセミナーを通して、参加者からは、「資料が豊富でとても勉強になった」「精密診断1を使った診断を始めてみようと思う」等のご感想をいただきました。能登半島地震レポートは東京・大阪どちらの会場でも、皆さん大変熱心に話を聞いてくださり、関心の高さが伝わってきました。
今後もお役に立てるセミナーを開催していきますので、ご期待ください。