オンラインセミナーに特別講師として東京都市大学名誉教授の大橋好光先生をお招きしご講演いただきました。
今回のセミナーは、昨年(2020年)3月12日に開催予定だった大橋先生と山辺先生をお迎えしての特別セミナーが
残念ながら中止となり、その代わりのセミナーを何とか開催したいと企画し、先生方のご協力を得てオンライン
で開催することができました。大変お待たせいたしました。
(山辺先生のセミナーは2020年12月1日に実施しました:「ホームズ君マイページ」からご覧いただけます)
https://mypage.homeskun.jp/home
第一部「木造住宅の耐震性」~大地震後も住み続けられる木造住宅を~
大橋先生は以前からこのテーマで話をされているのですが、何度も講演を重ねるごとに少しずつ内容を加えたり
しながらバージョンアップされているそうです。追加された話題の一つで、構造用合板の耐力壁では壁倍率が
2.5倍は出ないのではないか?との疑問を先生が示され、参加者の皆様も驚かれたのではないでしょうか。
法改正前のパブコメのデータをもとに話をされていたので今後どのようになるか注目していきたいと思います。
また先生は、構造用合板に釘を多く打って壁倍率を高めることで、壁を増やさなくても(窓を減らさなくても)
耐震性能を上げることができる、コストも20万円程度のアップで済み、これで地震後も住めるなら安いものだ
とおっしゃいましたが、まさにその通りだと思います。
今はハウスメーカーでは「耐震等級3」はあたり前なので、住宅業界全体で耐震等級3の浸透、そしてさらに
その上の耐震等級4、等級5を目指そうということで締めくくられました。
第二部 ホームズ君を使った「耐震等級」のすすめ
インテグラルからは、ホームズ君「構造EX」を使って「耐震等級3」の設計をするにはどのオプションが必要か、
そして耐震性能を設計する上で活用していただきたい「構造3Dビューア」をご紹介させていただきました。
また、wallstatのシミュレーションで「基準法ギリギリ(耐震等級1)」と「耐震等級3」の建物を並べて同時に
熊本地震の震度7で揺らし、明らかに耐震等級3の変形が小さいという事が見てお分かりいただけたと思います。
今回時間の都合で割愛いたしましたが、大橋先生には他の話題や実験の動画もご用意いただいていました。
次回のセミナーでは皆様にご覧いただけるように準備いたします。
今後もオンラインでの技術情報セミナーの開催、動画コンテンツの充実などを行いますので引き続き
「ホームズ君すまいの安心フォーラム」をよろしくお願いいたします。
※セミナー内でご紹介した大橋先生の著書はこちらです。
「木造建築の構造」大橋好光著 https://www.amazon.co.jp/dp/476770166X