東京大学大学院 農学生命科学研究科 木質材料学研究室 ホームズ君「構造EX」デモンストレーション

2011年6月16日、お誘いがあり、弊社の構造計計算ソフト「ホームズ君 構造EX」の デモンストレーションに行ってきました。
場所は、東京大学大学院 農学生命科学研究科 木質材料学研究室という所です。
この研究室は、木造住宅の構造計算の権威である稲山正弘先生のいる研究室で、当日は社会人コースあわせて約20名の学生がいらっしゃいました。

デモンストレーションのテーマとしては、木造の許容応力度計算を手計算で3日かけて演習を行ったあとに、約30分間で、ソフトを使った場合の許容応力度計算による設計の手順や検定NG項目の解消方法を実演しました。
学生の方からは、こんな短時間でできてしまうなんて、この3日間は何だったんだという声が今にも聞こえてきそうな雰囲気でした。
また、壁材や水平構面の詳細計算法にも対応していて、お見せしたところ、これなら安価に集会所や学校などの大空間の設計ができると特に稲山先生に好評でした。

このデモでは短時間でしかも簡単に構造計算ができることをお見せしたのですが、次の点については、誤解されないように気を付けなければいけないなと感じました。

インテグラルのホームズ君シリーズは簡単操作を特長の一つにしています。
これは、ホームズ君を使えば計算の中身が分からない方でも構造計算をできるようにするためではありません。
あくまでもソフト使う(入力・変更する)時間を極力減らして、その分の時間を結果の確認や設計の検討に少しでも多く充てていただきたいという考えです。

計算書もページ数が他のソフトに比べて多いとたまに言われることがありますが、結果の確認のしやすさを考えて、すべての計算過程が確認できるようになっているからです。もちろん、これから構造計算を始めたいという方でも、計算根拠が全て見えるし、解説やNG解消法も充実しているので使いながら計算方法を学べるツールとしてお使いいただけます。

最近は、2階建てでも構造計算を取り入れたり、公共建築物の木造化などの施策により、ますます木造の構造計算の必要性が高まっています。
また、意匠設計の方が手戻りを減らすために、初期設計段階から構造を考慮したプランの検討をされたいという声も多く耳にします。

ホームズ君シリーズは、これらのニーズに敏感に応えていき、より良い設計のためのツールとして、末永くお使いいただきたいと思います。