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【前真之先生 特別講演】ホームズ君でつくる「エコハウス」セミナー

日曜日, 6月 26th, 2016

2020年の省エネ基準の義務化やZEH(ネット・ゼロ・エネルギーハウス)の標準化など、省エネに関わる国の施策が次々と進められています。
そのような中、2016年6月25日、東京大学 前真之先生を特別講師にお迎えし、「ホームズ君でつくるエコハウスセミナー」を開催しました。

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前真之先生の講演テーマは、「H28省エネ基準・ZEH その先へ エコナビ活用!ホントのエコハウスをカタチにしよう」。
エコハウスで実現すべきものとして挙げられたのは、「快適・健康」「省エネ」「省CO2」の3つです。「快適・健康」=家族のため、「省エネ」=日本のため(化石燃料の消費低減)、「省CO2」=地球のため(温暖化軽減)と、おっしゃっていました。
省エネ基準で定められている外皮平均熱貫流率(UA値)だけを見て家の性能を判断するのではなく、その家がいかに快適に、末永く住めるのか、という観点で判断すべきとおっしゃっていました。特に、ここ最近は最低室温○○℃以上をキープする、という考えが主流になっており、省エネの性能よりもまず健康面を第一に考えるようになってきているとのこと。日本で真のエコハウスを実現するためには、気温の変化や断熱、蓄熱をどうするかが重要であるとのことでした。
また、エコハウスの実現に向けて、地域ごとに必要にして十分な断熱性能を持たせる必要がある、という点を強調されていました。外皮平均熱貫流率(UA値)だけでなく、各地域の気候に合わせた設計を行い、いかに太陽を利用するか。特に日本は冬場でも日射の多い気候であり、これを有効活用すればリーズナブルに安いコストで快適な生活を手に入れることが可能になります。窓の位置についても構造で決めるのではなく、太陽の位置で決めるべきということです。地域ごとの太陽の日当たりのシミュレーション、そして室温の変化を考慮した設計を行うことで、地域ごとに必要十分な断熱性能を持たせることができます。
講演は、エコハウスは特別なものではなく「家」とはなによりも家族に幸せにくらしてほしいという願いで建てるもの、省エネ基準を満たすよりも快適さや健康を第一に考えること。そして誰もがその場所に安心して末永く幸せに住み続けられることが重要と締めくくられました。

前真之先生の特別講演に続き、インテグラル 執行役員 藤間明美が「日当たり重視の高断熱住宅の作り方」について講演を行いました。
エコハウスを考えるにあたり、隣棟などの周辺状況の検討が重要です。ホームズ君「省エネ診断」および「構造EX」に新たに追加される機能「日当たりナビ」では、周辺状況を考慮した日射熱や日照時間を目で見て確認できるようになります。同じ気象地域区分であっても、外気温、日射量、日射熱等は大きく違ってくる場合があります。壁・窓のラインはどこがよいのか?南の隣棟からの距離をどれくらいとるのか?日当たりをどう活かすか?眺望は?。「日当たりナビ」のシミュレーション結果を見ることで、具体的な構造の検討や外皮設計を始める前に、ある程度の日当たり状況を把握でき、窓の位置や隣棟からの距離、日当たりや眺望などの設計に生かすことが可能になります。つまり、エコハウスの実現に必要な、各地域の気象条件に合った設計を行うことができるようになります。

今回のセミナーを通して、省エネに対する考え方が変わった、理解が深まったなどの多くのご意見をいただきました。今後も様々なセミナーを通じて皆様に有益な情報をご提供できればと思います。皆様のご参加を心よりお待ちしております。