岩手県建築士会一関支部「耐震診断・補強設計セミナー」

2011年10月19日、岩手県建築士会一関支部様からの依頼により、耐震診断・補強設計セミナーを行いました。

岩手県は東日本大震災により大きな被害がありました。
参加いただいた皆様は、耐震診断および耐震補強の方法を身につけようと、熱心に耳を傾けてくださいました。

セミナーでは、一般診断法と精密診断法の違い、診断法の違いによる評点のばらつき具合、金物や基礎による壁の耐力の低減具合等の解説を行いました。
加えて、インテグラルで研究開発した常時微動計測システム(建物の微細な振動を計測し、耐震強度を測定する)を用いて行った、震災前後の固有振動数(建物の耐震強度)の変化についてご紹介しました。
また、「木造住宅の耐震診断と補強方法」(財団法人日本建築防災協会発行)の改訂予定についてもお話しました。

セミナー後半では、ホームズ君「耐震診断Pro」の操作についてご紹介をしました。
基本的な入力や診断条件の設定方法、よくある質問や入力上の注意点など。
ノートパソコンをお持ちいただき、モデルプランを入力しながら解説を行いました。
耐震診断では、診断者による判断部分が少なからずあるため、建物の重さの考え方や耐力有無の判断の仕方など、実務に直結する部分では、多くの質問がでました。

使用されている方の疑問を少しでも解消できれば幸いですので、今後もこのようなセミナーを行っていきます。
各団体からの出張セミナーの依頼も受け付けていますので、ぜひご連絡ください。

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翌日(2011年10月20日)、宮城県牡鹿郡女川町の地震被害調査に向かいました。
仙台市若林区同様、津波の被害が大きかった地域です。
鉄骨造の建物が横倒しになっている様子を見て、改めて被害の大きさ、津波の恐ろしさを実感しました。