はじめての「住宅の省エネ基準&ZEH」入門セミナー

“はじめての”「住宅の省エネ基準&ZEH」入門セミナーを大阪(10/3)と東京(10/5)、2つの会場で開催しました。2020年の住宅の省エネ基準適合の義務化が目前となり、これから省エネ基準の勉強に取り組もうとお考えの方も多いと思います。今回は、そんな“はじめての”の方々を対象にしたセミナーです。

第1部 よくわかる「住宅の省エネ基準&ZEH」

省エネ基準といっても、実際に何を検討すればよいのでしょうか。それは「外皮性能」と「一次エネルギー消費量」の2つです。第1部では、その考え方と具体的な計算内容について解説しました。「外皮性能」である外皮平均熱貫流率(UA値)や冷房期の平均日射熱取得率(ηAC値)を求める際にネックになってくるのは建物の外皮面積です。これを手計算で求めようとすると、計算間違いや計算漏れが起きてしまう可能性がゼロではありません。Excel等で計算する場合は、常にこの危険が伴います。実際に、外皮面積を手計算で求めていたという参加者からは「面倒だ」「該当箇所が漏れていないか不安」との声がありました。ホームズ君「省エネ診断エキスパート」ではCAD入力した図面から自動的に外皮面積を求めるので、この心配はありません。

また、ZEHを達成するための基準も解説しました。ZEHを達成するには、以下の基準を満たす必要があります。

  1. 外皮強化基準UA値(東京などの地域6では0.60)を満たす
  2. 再生可能エネルギーを除き、基準一次エネルギー消費量から20%以上の一次エネルギー消費量削減
  3. 再生可能エネルギーを導入
  4. 再生可能エネルギーを加えて、基準一次エネルギー消費量から100%以上の一次エネルギー消費量削減

ZEHに関しては、基準がまだ良く分からない、という方もいましたが、今回のセミナーを通して理解を深めていただけたならば幸いです。

第2部 ソフトで行う外皮計算・ZEH判定の実務フロー

第1部でお伝えした基準や考え方を踏まえ、ホームズ君「省エネ診断エキスパート」の使い方を解説しました。ZEHを達成するためのポイント(外皮性能の強化、高効率設備の導入、太陽光パネルの容量・枚数検討)について、実際にソフト操作を実演してお見せしました。ホームズ君「省エネ診断エキスパート」のZEH機能では、設定に応じて一次エネルギー消費量の削減率をリアルタイムで示してくれます。どの程度の仕様にすればよいか、結果を見ながら検討することが容易にできます。やるべきことはシンプルです。「ZEHは難しそう」と考えていた方も、「これならばできそう」と感じていただけたのではないかと思います。

今後、すまいの安心フォーラムでは、今回のような「はじめて」の方を対象にしたセミナーを開催いたします。これまで省エネや許容応力度計算など、「難しそう」と躊躇されていた方も、行なうためのきっかけを提供できればと思います。興味をお持ちの方は、ぜひご参加ください。