【前真之先生 特別講演】 ホームズ君「これからのエコハウス」セミナー

2017年3月24日(金)建築環境研究の第一人者である東京大学 前真之先生を特別講師にお迎えし、「これからのエコハウス」と題した特別セミナーを開催いたしました。
当日は100名近い方にご参加いただき、大盛況のうちに終了しました。

   

第1部:【特別講演】前真之 先生「果てしなきUA値競争を超えて」

 

  
UA値の基準は最低限クリアする基準であるとしたうえで、住まい手にとって、より快適で省エネなエコハウスを設計するためのノウハウをお話しいただきました。

UA値はクリアすべき基準ですが、UA値だけにとらわれず施主さんに喜んでもらえる楽しい本来の設計を取り戻そう!ではUA値とはなにか?省エネ基準の適合判定のために家の形やサイズに関係することなく外皮の部位性能を判定するための仕様であり、居住者にとって最も重要なエネルギーコストからは「遠い」指標です。といった切り口でご講演をいただきました。
(もちろん断熱・気密の性能は絶対に必要であることも仰られておりました。)

またご講演の後半では、前先生ご自身にてホームズ君を利用して検証された分析結果について解説していただきました。例えば、同じ南向きの部屋であっても建物自身の影になる部屋が温熱環境的にはどの程度不利であるか、気候を加味した日射取得と室温の分析(東京VS能代)、日射の豊富な太平洋側での窓の大きさとオーバーヒート、日照条件の悪い敷地での吹抜けの有効性などについて、ホームズ君を使った結果画面を参照しながら解説いただきました。これまで、何となく定性的には知られていたエコハウス設計でのポイントを定量的な数字の裏付けをもって示していただきました。非常に、わかりやすく、かつ、納得しやすいご説明でした。そして、最後は、「日本のすべての人が暖かく安全な住宅にすめるために、日本の気候に根差したエコハウスの設計力を取り戻そう!」と結ばれました。
なお、解説の中で「実務者が設計で使える史上初めての(動的熱負荷計算)ツール。これまでで一番楽しい温度・熱の計算プログラムなのは間違いなし!」と評価いただく一方、「ホームズ君はまだ修行中!」としてご指摘事項もいただきました。今後もブラッシュアップを重ねてより楽しく使いやすいソフトにしていきたいと思います。

第2部:インテグラル執行役員 藤間明美「動的熱負荷計算を用いたパッシブ設計のすすめ」

 
UA値だけでは分からない住まいの温熱環境を「すまいのエコナビ」を用いる事で見える化し、その結果を解説いたしました。

ともに地域区分6である東京と金沢でも、金沢の冬では日射取得が少なく、室温が2~3℃低くなります。また、東京と大阪の夏期を比較すると、大阪は室温が30℃を超える時間が140時間も多い事などが分かりました。
同じ地域区分であっても、温熱環境には大きな違いがあるため、地域の特性に合わせた設計をすることで、より快適な住まいを実現することができます。

セミナー終了後にも会場では絶え間なく質疑などが続き、関心の高さが伺えました。
5月31日(水)には弊社開発センター(つくば市)で「すまいのエコナビ」操作セミナーの開催を計画しています。ご関心のある方はぜひご参加ください。

 

参考リンク)

ホームズ君「省エネ診断」 すまいのエコナビ

ホームズ君「すまいのエコナビ」ソフト実習セミナー

Tags: